皆様「ハンドアイコーディネーション」という言葉をご存知でしょうか?日本ではあまり馴染みがありませんが、海外ではよく使われている言葉です。例えば米国のメディアがイチロー選手のバッティング技術を称賛する際に使ったり。また最近では大谷選手に関連するニュースの中でこの言葉が出てきたので、知っていただければと思います。
(1)ハンドアイコーディネーションとは
(2)ハンドアイコーディネーションは自然に使われている
(3)バッティングセンターでの経験
(4)ハンドアイコーディネーションが優れているとプレーの質が向上する
(5)引退する選手たち
(6)上達するトレーニング方法とは
(6-1)神経系のトレーニング
(6-2)四肢をコントロールするトレーニング
(7)継続することが大切
(1)ハンドアイコーディネーションとは
ハンドアイコーディネーションを日本語訳にすると手の動作と、視覚の連動性を意味します。野球、テニスなどボールを目で見て、そのボールに対して体が反応し、手を使って動作するスポーツに使われることが多い言葉です。
サッカーなどの足を使ったスポーツの場合はフットアイコーディネーションと言われることが多いです。こちらも同様に足の動作と、視覚の連動性を意味します。
(2)ハンドアイコーディネーションは自然に使われている
私達は日常生活でもこのハンドアイコーディネーションの能力を自然に使っています。例えば皆様が食卓の塩を取る時。
①塩の位置を目で確認する
②塩の位置まで正しく腕を伸ばしす
③塩を掴む
④自分の手元まど持ってくる
このように常日頃からハンドアイコーディネーションの能力を使っているのです。
(3)バッティングセンターでの経験
バッティングセンターで打てるようになっていく過程は、ハンドアイコーディネーションの能力が高まるのを実感しやすいです。私は幼少時代によくバッティングセンターに通っていたのですが、マシンのスピードが上がるにつれて、空振りをして上手に打てなくなる。スピードが速くなるにつれて、球はホップしたように見え、自分がイメージしているミートポイントよりも上を通過したり。当時は、その球を打てない自分が悔しくて悔しくて、何回もチャレンジしたことを覚えています。
しかし、何度も打っていくと次第に目が慣れ、ハンドアイコーディネーションの能力が向上してボールにバットが当たるようになります。そして、そのスピードが当たるようになると空振りすることが少なくなり、簡単に打てるようになります。「今までなんで打てなかったのだろう?」と不思議になった経験が皆様もあるのではないでしょうか。
(4)ハンドアイコーディネーションが優れているとプレーの質が向上する
このハンドアイコーディネーションが優れているとバッティングでのミート力が高まったり、守備ではボールを確実に捕球することができます。メジャー1年目から素晴らしい打撃を見せた大谷翔平選手や、現役時代に抜群のグラブ捌きを見せていた宮本慎也ヘッドコーチは優れたハンドアイコーディネーションの能力を持っていたと言えるでしょう。
一流選手の優れている点は目で見た情報を体が反応して寸分の狂いもなく連携する力が長けているという点です。それは野球に限らず、あらゆる球技全般にも言えることです。
(6)上達するトレーニング方法とは
この「ハンドアイコーディネーション」は脳からの指令、つまり神経系のトレーニングをすることでどんな選手でも上達する可能性があります。ではどのようなトレーニングを行えばいいのでしょうか?私はこの能力を向上するための以下の2つのトレーニングに取り組むことが重要です。
・神経系のトレーニング
・四肢をコントロールするトレーニング
(6-1)神経系のトレーニング
神経系のトレーニングはラダーを使ったアジリティートレーニングが最適です。主に脳からの指令を正しく身体に反応させるトレーニングとなります。正しく・速く・正確に身体を動かすことで、上達していきます。言葉で説明するよりも動画のほうがわかりやすいかと思いますので用意しました。
◯ラダーを使ったアジリティートレーニングでハンドアイコーディネーションを上達①
◯ラダーを使ったアジリティートレーニングでハンドアイコーディネーションを上達②
(6-2)四肢をコントロールするトレーニング

四肢をコントロールするトレーニングはピアノ、ドラム、ダンス、ジャグリングなどに取り組むと良いでしょう。こちらは主に自分がイメージした通りに身体を動かしていくトレーニングです。、今まで取り入れたことのない動きや、両手両足を同時に動かす動作などを行うことで、自身の身体の使い方をコントロールすることができます。お子様の情操教育も兼ねてスポーツと併せて、取り組んでもらうと効果的でしょう。
(7)継続することが大切
千里の道も一歩から。上達するためには、紹介したトレーニングはもちろんのこと、継続することが大切です。最初はみんな、「初めて」から始まります。初めてやることは、上手く出来る人もいれば出来ない人もいます。しかし、毎日意識して続けることで、出来ないことが出来るようになってきます。「出来ないからやりたくない」と思う人もいますが、毎日続けることで、意識しなくても行動を続けられるようになります。そして毎日続けることで必ず出来るようになる日がきます。「出来ないからやりたくない」は「出来るようになるためのチャンス」を逃している可能性がありますので、まずは継続してみましょう。