こんばんは。加藤幹典です。
今回はアイシングの必要性について考えてみたいと思います。
皆さん、お子さまが試合で投げ終わると「アイシング」をしていますか?おそらく、必ずしているチームもあれば、そうでないチームもあると思います。
野球においてアイシングは必要なのかどうか。結論から書きますと、「答えが出ていない」というのが現状です。
それじゃあ答えになっていないじゃないか、という人がいると思います。アイシングの効果やどんな状況で必要かということは解っているのですが、特に投手のアイシングについては疑義を唱える人もいます。
プロ野球の世界についてまず現状をお伝えします。
アイシングをする・しないについては個人に任されています。そして個人としても次の日に投げるかや肩・肘の負担状況によって判断しています。
私個人の経験としては、肩・肘をアイシングすると、次の日のパフォーマンスが落ちることがわかっていましたので(筋肉痛になったり、可動域が下がったりしていた)、連投する日の前日はアイシングをしない。1日空く場合はアイシングをするという形にしていました。
アイシングの効果効能についての論文は様々なものがあります。アイシングの意義としては、現場での急性外傷に対して用いられる「応急処置」という重要な役割です。
野球で使われているのは、このアイシングの損傷部位組織を冷却することにより、出血や腫脹を軽減する目的と、周囲組織の二次損傷を防止する役割の方が強いです。
特に肩・肘のアイシングは酷使した筋や腱の炎症軽減が目的として活用されるケースが多いです。
また、最近では必要以上のアイシングは逆効果だという論文もあります。
まだまだわからない部分が多いですが、例えば強度のストレスをかけたトレーニングや練習の場合にアイシングが必要で中強度以下の練習では必要なのか、など解ったらいいですね!
アイシングにおいて、一番重要なのは、アイシングした後に「本人の身体にどういう反応があるか」を知っておかなければいけません。
アイシングのありとなしで、翌日の可動域や本人の感覚、1週間後の可動域など、自分の身体のことを知っておく必要があります。小学生~中学生までのお子さまであれば、親や身近の人が一緒になってケアをしてあげることが重要です。
肘の内外旋の角度や、肩甲骨の可動域など、定期的にチェックしておけば、身体に異変が出る前に気づくことができます。
特に小学生~中学生までのお子さまの場合は、ここをチェックするをオススメします。怪我をする子の多くはこの可動域と機能低下に問題あることが多いです。
アイシングを含めて、「予防とケア」はとても重要な要素になりますので、定期的に確認していただければ幸いです。