肩・肘の怪我を防ぐためにどうしたらいいか




こんにちは。加藤幹典です。

本日はこちら、「肩・肘の怪我を防ぐためにどうしたらいいか」を解説させていただきます。
お子様やその周りで、肩や肘を怪我した経験がある方が多いと思います。私が指導させていただいた中で、指導者様よりこういったご意見いただくことが多かったです。

肩・肘を痛める原因

肩・肘を痛める原因は大きく3つに分けられます。

1、投げすぎによる故障

肩・肘のストレス耐性は人によって違いますが、ある一定のストレスがかかった時点で「痛み」が出ます。本人は「大丈夫」と思って投げていても、突然痛みが出ることがよくありますので、「やりすぎ」にはとても注意が必要です。

2、可動域が狭い、身体が硬い

痛めた選手の身体を確認すると、こちらが原因と考えられることが多いです。指導者の方や親御様はお子様の身体の状態を細かくチェックすることがとても重要になります。

3、トップを作れていない

投げる前にトップの位置が作れていないと、腕が遠回りし、肩・肘にストレスがかかるため痛みの原因になります。また、トップの位置が定まらないために、ゼロポジションから肘の位置が下がったり、上がったりすることが多く、こちらも怪我の原因となります。
ではこのようなことを予防するにはどうしたらいいでしょうか?

肩・肘の怪我を予防するために必要なこと

1、投球数の制限

年齢によって投球制限が必要となります。2015年に一般財団法人日本リトルシニア中学硬式野球協会より中学生選手の投球制限をガイドライン化しました。球数数を制限することで、怪我のリスク軽減につながります。ガイドラインはいかにまとめてみました。

中学生投手の投球制限に関する統一ガイドラインまとめ

試合

・試合の投球イニングは1日7イニング以内
・土日などの連続する試合の場合は2日間で10イニング以内

練習での全力投球

・1日の投球数は70球以内、週350球以内とする
・週に1日以上、全力投球練習をしない日を設ける

指導者の義務

・投手と捕手を複数名育成すること
・選手の投球時に肩や肘の痛みの初期症状・投動作に違和感があるか注意を払い見ること
・選手の故障歴を把握し、肩や肘の痛みがある選手には適切な治療を受けさせること
・ウォームアップとクールダウンに対する選手自身の意識を高めること

このガイドラインは私個人として、とてもいい取り組みだと思っています。1人でも怪我がリタイアする選手を減らしたいですね。

2、可動域の確認・ストレッチを行う

定期的な身体のパフォーマンスチェックはとても重要だと思っています。身近に選手の状態を確認できる方に、定期的に見ていただくことで怪我をするリスクが下がります。
また皆さん、マエケン体操はみなさんご存知ですか。試合前や練習前に肩甲骨を前後に回すストレッチです。こちらのストレッチを行うことで、肩甲骨の可動域が拡がり、怪我の予防にも繋がるため、この体操はとても有意義だと思います。両肩の可動域に左右差がある場合は、是非このストレッチを取り入れてください。

3、正しい投げ方を覚える

こちらが一番重要だと思います。正しい投げ方を覚えることで、肩・肘の怪我をするリスクがかなり下がります。こちらは、「フォームを確認することができる」指導者に見ていただくことが一番です。そして、知識がしっかりとある人に教わってください。間違った指導を受けると、怪我のリスクと技術が低下する悪循環になります。

以上の3点を注意していただけると怪我の予防につながります。
是非、参考にしていただけると幸いです。