審判員(アンパイア)について解説します!




プロ野球、アマチュア問わず野球の試合は審判員(アンパイア)が居なければ成立しません。今回は審判員に任されている役割について解説します。審判員によっては「卍」などの特徴的なジェスチャーをするので気になっていた方も多いのではないでしょうか?審判員を深く知ることで野球を更に楽しむことができるでしょう。

(1)プロ野球の試合における審判の役割
(1-1)捕手の後ろで投球判定を行う球審
(1-2)各塁に配置される塁審
(1-3) 外野に配置される外審
(2)審判の運用方針
(2-1)基本的には4人審判制で進行する
(2-2)緊急時に備えて控え審判も存在する
(2-3)審判員は5人体制でローテーションが組まれている
(3)審判員の誤審は何故起きるのか?
(3-1)人間だから故に誤審は起きる。
(3-2)NPBでは2018年からはリクエスト制度が誕生

(1)プロ野球の試合における審判の役割

(1-1)捕手の後ろで投球判定を行う球審

捕手の後ろに配置される球審はストライク/ボール/死球などの判定、競技の進行に関する宣告など試合進行を取り仕切りなどの役割を担います。試合進行に関する全ての権限を持っているので、終了まで集中力を切らさずに役割を果たさなくてはなりません。そのため審判の中で最も体力、技術力、集中力を要求さます。

(1-2)各塁に配置される塁審

塁審は一塁、二塁、三塁の各塁に配置されます。主に各塁に対する走塁のセーフ/アウト、各塁を越えていく打球のフェア/ファールの判定をおこなします。また球審からリクエストがあった場合、打者のハーフスイングに関する判定も行います。塁審も球審同様に集中力を要求されます。

(1-3) 外野に配置される外審

6人審判制が採用される試合ではライト側、レフト側のそれぞれに外審が配置されます。塁審の頭上を越えて外野方面まで飛んでいく打球のフェア/ファールの判定を行います。塁審の位置からの確認が難しく、両翼のポールへの打球をしかりと判断する必要があるので、やはり集中力を求められます。

(2)審判の運用方針

(2-1)基本的には4人審判制で進行する

プロ野球、アマチュア共に基本的には球審、塁審の4人審判制で進行しますが試合の重要度に比例して変更されます。二軍戦では球審、一塁審、二塁審の3人審判制で進行する場合もあります。NPBではオールスターゲーム、クライマックスシリーズ、日本シリーズといった重要度の高い試合では外審2名が追加されて6人審判制で進行します。

(2-2)緊急時に備えて控え審判も存在する

急病などの緊急時にそなえて控え審判も存在します。実際、2018年6月16日の西武ライオンズVS中日ドラゴンズの試合中に球審を務めた敷田審判員が突然、倒れました。試合は中断し敷田審判員はストレッチャーに乗せられて退場し、球審が交代して球場内は騒然となりました。ただし審判員が倒れる事は滅多に起きないので、基本的には前日の球審の休養日的な位置づけとして考えられています。

(2-3)審判員は5人体制でローテーションが組まれている

審判員は基本的に5人体制でローテーションを組みながら運用されています。球審→控え→三塁審→二塁審→一塁審判→球審の順です。

(3)審判員の誤審は何故起きるのか?

(3-1)人間だから故に誤審は起きる。

TV中継を観ていると審判が明らかに誤審をしている様子を目撃した経験があるかと思います。明らかにアウトのタイミングでセーフと判定してしまったり…。本塁上のクロスプレーの判定を間違えてしまったり…。これは審判員の立ち位置によっては死角ができてしまい見えづらく正確な判断を行いにくいからです。またファインプレーの勢いで誤審をしてしまったり。ある意味では人間だからこそ誤審が起きてしまうと言えるでしょう。

(3-2)NPBでは2018年からはリクエスト制度が誕生

このような状況を改善するため、NPBでは2018年から各チーム九回までに2回、延長線では1回だけリプレー検証を要求できるリクエスト制度が誕生しました。リクエスト制度の対象は本塁打の判定、各塁のセーフ/アウト、死球か否かに対して行うことができます。判定が覆った場合は要求可能回数は減りません。審判員は控室でテレビ中継映像を確認し、5分以内に結論を出します。このリクエスト制度が導入されたことにより納得できない判定を相対的に減らすことができるでしょう。